窓際のトットちゃんの最後・結末は?ネタバレ解説&考察!その後・続編も

窓際のトットちゃんの最後は?原作とその後(続編)も解説

「窓際のトットちゃん」のアニメ映画が公開されました。また、黒柳徹子さんが「窓際のトットちゃんの続編」も出版され注目を集めています。

今回は、

・映画『窓際のトットちゃん』の簡単な内容と結末
・映画『窓際のトットちゃん』の最後はどうなったのか?
・映画『窓際のトットちゃん』魅力&感想
・原作『窓際のトットちゃん』の続編・その後を解説

を紹介していきます。

ネタバレありで、『窓際のトットちゃん』の内容を原作の話も交えながら、詳しく解説・考察していくので、深く知りたい方は、ぜひ最後までご覧くださいね。

 


窓際のトットちゃんの簡単な内容と最後・結末【ネタバレなし】

窓際のトットちゃん アニメ映画の描写・表現

映画『窓際のトットちゃん』が公開され話題になっていますね。

私も、原作を小学生の時に読んでアニメ映画化を楽しみにしていました。

アニメの「化粧をしているようなデザイン」が気になっている人もいるのではないでしょうか。

実は、昭和の「児童画」を参考にしていて、頬や唇を朱色で表現した親しみやすいデザインになっています。

キャラクターデザインを担当した金子志津枝さんは「誰もが愛せるトットちゃん」を目指したそうですよ。

【関連記事】アニメ映画化・制作会社については 窓際のトットちゃん 映画はジブリ?理由は?オファーはあった? 記事にまとめていますので参考にしてください。

映画では、デザインや絵柄がガラリと変わるシーンが登場します。
トットちゃんの空想や想像などを異なるタッチで描いていて、不思議な感覚になったり、深い意味を示していると私は感じたので、じっくり見てみてくださいね。

窓際のトットちゃんの簡単な内容と結末

『窓際のトットちゃん』の簡単な内容
『窓際のトットちゃん』の物語は、主人公のトットちゃんが小学生の頃、トモエ学園へ転校してから、青森県へ疎開するまでが描かれています。
主人公トットちゃんは感情表現が豊かで、木登りをするシーンではひやっとし、おしゃべりする姿は微笑ましくて笑顔になり、お別れのシーンでは泣け、私たちの心も動かされます。

 

【内容:前半】
前半の内容は、トモエ学園でのトットちゃんと友人や家族、先生との心温まるお話が中心です。トモエ学園の子供たちは成長していき、そんな姿に感動して泣けてきます。

【関連記事】トットちゃんを取り巻く人々は、窓際のトットちゃんのキャラクタ一・登場人物&実話モデル一覧 紹介 記事にまとめています。

 

【内容:後半・結末】
後半から結末にかけての内容は、トットちゃんが次のような悲しい別れを経験し、最後は、通っていたトモエ学園を失い、トットちゃんが列車で疎開するところで終わります。前半は、トットちゃんや子供たちに感動して泣けた私ですが、後半は、切なくて涙が溢れ止まりませんでした。

【トットちゃんの経験した悲しい別れ】
・一目惚れして買ってもらったひよことの別れ
・可愛がっていた愛犬ロッキーとの別れ
・トットちゃんの最愛の友達との別れ【トットちゃんの物語の結末】
・トモエ学園がなくなってしまう
・トットちゃんは列車に乗って青森県に向かう

『窓際のトットちゃん』のその後の簡単な内容
その後、トットちゃんは疎開して、疎開先の青森県の小学校へ転校します。
女手一つで子供たちを育てるママがとってもたくましく素敵なんですが、そのお話は後ほどお伝えしますね。

 


窓際のトットちゃんの最後・結末は?ストーリー解説【ネタバレあり】

『窓際のトットちゃん』の物語の結末では、トットちゃんが様々な別れを経験します。

・ひよこや愛犬ロッキーとの悲しい別れ
・最愛の友達との突然の別れ
・トモエ学園がなくなってしまう
・列車で青森へ疎開

これらのエピソードをネタバレありで、原作の話も交えながら詳しく解説していきます。

トットちゃんとひよこの最後の別れ

トットちゃんはお祭りに出かけた日、可愛いヒヨコに一目惚れして「欲しい」とおねだりします。
しかし、ママとパパはひよこはすぐ死ぬからと取り合ってくれませんでした。

トットちゃんは、涙ながらに、

「お願いします。一生のお願い。死ぬまで何か買ってって、いいません。あのヒヨコ買ってください」
出典:『窓ぎわのトットちゃん』黒柳徹子 著・講談社

と言い、ようやくパパとママにひよこを2羽買ってもらいます。

ところが4〜5日目に、パパとママが言った通り、ひよこは亡くなってしまったのです。

トットちゃんは、ひとりで泣きながら庭に穴を掘り掘り、ひよこたちを埋葬し、小さなお花を供えました。

ヒヨコのいなくなった箱は、ガランとして大きく見えた。箱の中のほうに、小さい黄色の羽が落ちてるのを見つけたとき、縁日でトットちゃんを見て鳴いてたときの姿を思い出し、トットちゃんは、歯を食いしばって泣いた。
出典:『窓ぎわのトットちゃん』黒柳徹子 著・講談社

トットちゃんにとって、これが人生で初めての「別れ」の瞬間でした。

すっかりひよこに心奪われていたトットちゃんは本当に悲しかったでしょうね。

 

トットちゃんと親友の最後の別れ

トットちゃんには、トモエ学園に転校してまもなくできた特別なお友達がいました。

彼は手足に不自由があり、まっすぐに歩けないクラスメイトでした。

しかし、トモエ学園では、みんなが平等に扱われ、お互いを大切にする教育が行われていたのです。

トットちゃんと親友が出会って一瞬で打ち解ける姿にはとても感動します。

2人の木登りのシーンは感動的で、信頼関係を築き、お互いにとってかけがえのない親友となっていったのです。

息子の泥んこの洋服を見て涙をこらえるお母さん。

これまで息子が泥んこになるまで遊ばせてあげられなかったのに、こんなにも伸び伸びと遊ぶ姿に感動したことでしょう。

ところがある日、トットちゃんは、大好きな親友が亡くなったと知らされます。

突然すぎる大好きな親友との別れが、トットちゃんにとっては辛い出来事だったに違いありません。

その親友とはやすあきちゃんで、トットちゃんと彼の物語は感動的で、中心的なストーリーとなっています。

【関連記事】トットちゃんと親友の物語は 窓際のトットちゃん 泰明ちゃんは特別な存在だった?! 記事を参考にしてください。

 

トットちゃんとロッキーの最後の別れ

トットちゃんにとって愛犬のロッキーは、毎日一緒に通学し、嬉しいことがあると話しかけ、まるで親友のような存在でした。

初めて通信簿をもらった日、トットちゃんは、ロッキーに成績を見せ、「見て?」と自慢げに話しかけました。

トットちゃんは、成績がいいのか悪いのかもわからなかったけれど、

この、初めての通信簿を、誰よりも先にロッキーに見せなきゃ、と思ってたし、ロッキーも、きっと、喜ぶ、
出典:『窓ぎわのトットちゃん』黒柳徹子 著・講談社

と思っていたのです。

ある日、トットちゃんが家に帰るとロッキーの姿がどこにもないので、ママに尋ねると「いなくなったの」と答えました。

ママの話によると、トットちゃんが鎌倉に出かけてすぐいなくなったというのです。

トットちゃんはロッキーが亡くなったことを理解します。

ママはトットちゃんを悲しませないために、言ってるけど、ロッキーは亡くなったんだとトットちゃんには、はっきりとわかったのだと思います。

その瞬間、トットちゃんは頭の中で、ロッキーに対して何か意地悪なことをしたか、家を出て行くようなことをしなかったかを考えました。
しかし、動物を騙してはいけないという校長先生の教えを守っていたトットちゃんには心当たりがありませんでした。

お友達に続いて、親友のロッキーを亡くしたトットちゃんはとても悲しかったに違いありません。

ロッキーの毛を見つけて涙を堪えることができず、声を上げて泣くシーンがとても切ないです。

その、ほんの数本の、シェパードの毛を、手に握りしめたまま、トットちゃんは、いつまでも、いつまでも、泣いた。涙も、泣く声も、どうしても、止まらなかった。
出典:『窓ぎわのトットちゃん』黒柳徹子 著・講談社

大好きな愛犬との最後の別れは、誰にとっても悲しいことですよね。
それが毎日話しかけ親友のような存在であったのなら、なおさら悲しかったと思います。

 

トモエ学園での最後のお別れ会

映画『窓際のトットちゃん』の後半では、離れ離れになる子どもたちが別れを告げるシーンがあります。

1人の女の子が、途中で悲しさに泣きだしたときに、トットちゃんはその子の家のニワトリの真似をして、全員が笑顔に包まれます。

トットちゃんのいつでも陽気に人を元気にする姿はとても可愛いですね。

 

原作では、こ使いさんの良ちゃんが出征することになり、「茶話会」が開かれます。

「送別会」と呼ばなかったのは校長先生の配慮があったからでした。

「送別会」と呼ぶと悲しいものになるから、「茶話会」と呼んで子供たちを楽しませたんですね。

どこまでも子供の心が朗らかでいることを考える校長先生も素敵です。

茶話会では、良ちゃんへの一言を贈る場面があり、ある女の子が照れて、お辞儀をしただけで席に戻ります。

そこでトットちゃんは、出しゃばって、真ん中にいき、

「恵子ちゃん家の、ニワトリ、空を、とぶんでーす。私は、この間、見ましたよ!」
出典:『窓ぎわのトットちゃん』黒柳徹子 著・講談社

と告げます。

このエピソードから、トットちゃんが、いつも笑顔や楽しい瞬間を提供するような少女であったことが伝わってきますね。

原作にもニワトリの真似をする場面はありますが、映画はオリジナルのものになっています。

それによって、トットちゃんのキャラや物語に深みを与えているのではないでしょうか。

 

トモエ学園の最後

トモエ学園は最後になくなってしまいました。

校長先生は、なくなっていくトモエ学園をじーっと見ながら、大学生の息子に、「おい、今度は、どんな学校、作ろうか?」と語りかけたのです。

校長先生の心の中には、行き場のない気持ちもあったかもしれません。でも、それよりも、大きな愛情と情熱を持っていたんだなと私は思います。

失っていく学校を見つめながら、新たな学校を築く意志を示す校長先生の言葉から、希望と教育にかける信念が感じられます。

 

トットちゃんの最後:青森への疎開

比較的裕福だったトットちゃん一家も食べる物に困るようになり、家族は知り合いを頼って青森に疎開することになります。

『窓際のトットちゃん』の最後の場面では、トットちゃんは、疎開するため満員の列車で青森県へ向かっていました

列車の中に父親の姿が見られないのは、徴兵されたためです。

原作では、列車の中でトットちゃんは、校長先生の言葉を心の支えに生きていこうと思うのでした。

「君は、本当は、いい子なんだよ」(……このことを忘れないようにしましょう)と、暗い窓の外を見ながら、考えた。そして、(いつか、また、すぐ小林先生に逢えるんだから)と安心して、寝たのだった。
出典:『窓ぎわのトットちゃん』黒柳徹子 著・講談社

 

原作は、トットちゃんの前向きな考えが書かれているように感じますが、世の中は様子は、窓際のトットちゃんの最後のこの言葉に集約されていると感じます。

汽車は、闇の中を、不安の人達をのせ、音を立てて、走っていた。
出典:『窓ぎわのトットちゃん』黒柳徹子 著・講談社

 

原作にはないですが、映画の結末では、トットちゃんが赤ちゃんの弟を抱きながら、列車の中でチンドン屋を見かけるシーンが描かれていて、心に響きます。

そして赤ちゃんに「いい子ね、あなたは、本当にいい子」と話しかけるのです。

最後のシーンはどんな意味が込められているのでしょうか。

 


窓際のトットちゃんの最後・結末を考察【ネタバレあり】

映画『窓際のトットちゃん』の最後のシーンでは、トットちゃんが列車に乗り、赤ちゃんの弟をあやしている際に、かつて学校で呼び寄せたチンドン屋が現れるシーンが描かれていました。

前の学校でチンドン屋を呼び込むために、授業中に窓際に立っていたトットちゃん。

トットちゃんにとって、チンドン屋はワクワクするものであり、心を明るく照らす存在です。

東京を離れなければならなくなり、青森へ向かう列車の中、本来ならば不安や悲しみで心がいっぱいになったことでしょう。しかしトットちゃんは最後にチンドン屋を心に描いたのです。

また、チンドン屋を見た時に、弟を気づかい、かつてのように大声で「チンドン屋さ〜ん」と呼ばなかったトットちゃんの成長も感じられます

赤ちゃんの弟に「いい子ね、あなたは、本当にいい子」とそっと語りかけたトットちゃん。校長先生にかけてもらった「きみは、ほんとうは、いい子なんだよ」という、トットちゃんの支えとなった言葉を今度は赤ちゃんにかけたんですね。

映画『窓際のトットちゃん』の最後・結末は素晴らしく、「チンドン屋」や「校長先生の言葉」が現れ、「どんな困難な状況でも、希望と楽しみを見つけていく」ことが示されているように感じました。そして、涙が溢れ心に響くのでした。

 


窓際のトットちゃんの感想&魅力を紹介

天真爛漫なトットちゃんの自由な発想が、私はとても好きで、『窓際のトットちゃん』の魅力の一つです。

スパイになりたかったり、駅員さんになりたかったり、目の前の興味に対して素直で制限がないところがすごくいいなと思います。

トイレに落とした財布を拾う話は奇想天外すぎてびっくり!でも、それをただ見守った校長先生も素晴らしいです。

校長先生がトットちゃんにかけ続けた言葉「きみは、ほんとうは、いい子なんだよ」は、ずっとトットちゃんの心の支えとなっていて、人生に影響を与えてると思うとますますジーンんと胸に響きます。

『窓際のトットちゃん』では、冒頭から感動や心温まるエピソードに感動し泣けたのですが、最後(結末)に近づくにつれ、切ない涙に変わっていきました

トットちゃんの大好きな愛犬や仲良しの友達との永遠の別れは、とても悲しいです。

でもそれまでの心温まるエピソードがあるから、思い出は黒柳徹子さんの心の中に生き続けているんだと思います。

どんな状況下の中でも、前向きに生きてきたトットちゃん(黒柳徹子さん)を支えてきたものはなんだったのか?

それは、トットちゃんの自由な心の成長を見守ってきた素敵なママや校長先生にあるのではないでしょうか。

トットちゃんのように幼少期に個性を理解し尊重してくれる大人との出会いは、後々のその人の人生において、とても大きな意味があることなんだと思います。

『窓際のトットちゃん』は見る人によって見え方が変わるかもしれません。

私の感想は一個人の考えですが、映画はその人に必要なメッセージをくれるのではないでしょうか。

 


窓際のトットちゃんのその後はどうなった?続編を解説

黒柳徹子さん著『窓際のトットちゃん』の続編が発行されました。

続編の紹介と、最後にトモエ学園を失い、トットちゃんが青森へ疎開してから、その後どうなったのかを解説していきますね。

 

窓際のトットちゃんの続編のあらすじ・内容:結末(最後)の続きは続編に描かれている!

原作『窓際のトットちゃん』の続編が、42年ぶりに発行されました。

2023年10月発行の『続 窓際のトットちゃん』原作(前作)の続きで、黒柳徹子さんの
青森へ疎開してからのこと
女学校や音楽学校での青春時代
NHK専属女優になってからのこと
が書かれています。

『窓際のトットちゃん』の物語の最後は、トモエ学園を失い、トットちゃんが青森に疎開する場面が描かれていました。

『窓際のトットちゃんの続編』には、トットちゃんのその後の人生や黒柳徹子さんの芸能活動についても紹介され、原作や映画の物語が続く形となっています。

 

窓際のトットちゃんのその後

トットちゃんは電車に揺られ、疎開先の青森県へ向かいます。

この時、父親の姿が見かけられないのは、父親は徴兵されていたからです。

パパのいなくなったトットちゃん一家は知り合いを頼って青森県へ疎開し、トットちゃんは青森の小学校へ転校しました。

青森では女手1人で子供達を育てるママが大活躍して頼もしいです。

彼女は、りんごの作業小屋を借りて自力でリフォームし、様々な仕事に挑戦していきます。

農協へ働きに行き、お祝いの場で歌を披露するなど、とてもパワフルですよね。

定食屋と行商でも稼ぎを得て、なんと、後に失ってしまった東京の家を建て直しました。

ママは、疎開先においても子どもたちを不安にさせず、トットちゃんの個性を大切に育て、前向きで明るく、たくましい素敵な女性です。

そして、パパは5年後に無事に帰ってきました

その後、黒柳徹子さんは東京へ戻り、香蘭女学校を卒業し、東洋音楽学校で声楽を学びました。

そして「絵本を上手に読んであげたい」と思いNHKの求人に応募し、NHK専属女優としてデビューするのです。

デビュー後は、目立ちすぎると注意されたり、うまくいかなくて自信を失いかけたこともあったといいます。

それでも純粋で好奇心旺盛な心を持ち続け、ご存知の通り、人気タレントとして活躍していきます。

トットちゃんがトットちゃんらしく生きていられたのは、ママや校長先生のように幼少期に出会った大人に個性を認められ大切にされたからだと私は思います。

 


窓際のトットちゃん 続編について

『続 窓際のトットちゃん』
1,650円 税込
■著者名:黒柳徹子
■発行:講談社
■発売日:2023年10月3日
■四六判上製256ページ
■装画:いわさきちひろ
■装幀:名久井直子

出典: Chihiro Art Shop

『続 窓際のトットちゃん』は、黒柳徹子さんの自伝「窓際のトットちゃん」の続編です。発売日は2023年10月。

世界で愛されるベストセラーの42年ぶり続編で、発売3日で20万部を突破、発売1週間で30万部突破の売上を記録しています!すごいですよね。

【関連記事】原作が売れた背景は、『窓際のトットちゃん』なぜ売れた?中国でもヒット?売上は全額寄付?記事にまとめています。

 

多くの読者がトットちゃんの続きを楽しみにしていたんですね。

『続 窓際のトットっちゃん』も『窓際のトットちゃん』同様に黒柳徹子さん直筆の物語です。

気になった方は、劇場アニメ『窓際のトットちゃん』や原作、続編をご覧になってみてください。

 

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