グレイテストショーマンは実話で本当は何があった?

グレイテストショーマンは実話で本当は何があった?

『グレイテスト・ショーマン』は実話を基にしたミュージカル映画で、19世紀のアメリカの興行師P.T.バーナムの人生を描いています。

映画には、創作されていて現実で本当にあった事とは違う部分があります。

今回は、映画『グレイテスト・ショーマン』は実話で、本当は何があったのかを解説していきます。

また、映画と実話はなぜ違うのかも考察していきたいと思います。

 


グレイテストショーマンは実話|P.T. バーナムの人物像は?

映画『グレイテスト・ショーマン』の主人公P.T.バーナムは実在の人物です。

【映画】
映画では、バーナムはショーを始めるにあたり、身体的に特徴を持つ人々を集めて、彼らのユニークさを称賛し勇気づけます。

人情があり、社会でひっそりと生きてきた人々にスポットを当てたバーナムは素晴らしいと私は感じました。

 

【実話】
実在のバーナムは金儲けのためには手段を選ばないところもあり、彼のことをよく思わない人もいたようですね。

例えば、バーナムは、「161歳(実際には推定80歳)の女性」を展示し、亡くなった後も彼女で一儲けするなど、非情な部分もあったような印象を受けます。

しかしながら、バーナムは出演者に多額の報酬を支払い、彼らを有名にしたことも事実なのです。

実際に、親指トムの結婚式には1万人が参列し、リンカーン大統領夫婦に食事会に誘われたくらいなので、一大スターですよね。

また、バーナムは当時にしては桁違いの給料を出演者たちに支払っていることに驚きます。

親指トムは週給150ドル、ヒゲ女は生後9か月で週給150ドル、コンスタンティン王子は週給1,000ドルの報酬を得ていました。
結構な額ですよね。バーナムは自分だけが富を得るのではなく、出演者が豊かに暮らせるだけの報酬を支払っていたところには、好感が持てると私は思います。
立場の弱い人たちが自分たちの力だけでショーを開催することは難しかったでしょうし、バーナムのビジネスマインドがあってこその成功だったかもしれません。

当時の社会で立場の弱かった人たちの中には、バーナムのおかげで、人から愛され、幸せを感じていた人もいるのではないかと思います。

 


グレイテストショーマンは実話で本当は何があった?

火災の原因とP.T.バーナムのサーカスは?

【映画】
映画「グレイテスト・ショーマン」では、火災の原因は、バーナムのショーをよく思わない人たちによる放火でした。

火災の後、バーナムはサーカスを巡回ショーとして再建し、再び成功を収めるなど、逆光に負けない姿に感動を覚えます。

 

【実話】
現実では、バーナムの博物館は、1865年に火災に遭いました。

その後、バーナムは博物館を再建しましたが、1868年に再び火災に見舞われ、サーカス事業に参入することになりました。

今でも火災の原因や犯人は不明のままです。

 

映画『グレイテスト・ショーマン』では、火災の原因を、バーナムのショーをよく思わない人たちによる放火に設定することで、偏見と戦うという映画の中心的なテーマを強調しているのだと思います。

 



バーナムは引退してフィリップ・カーライルに任せたの?

【映画】
映画『グレイテスト・ショーマン』のP.T.バーナムは、フィリップ・カーライル(ザック・エフロン)の助けもあり、大火災からサーカスを再建し、再び成功を収めます。

そして、バーナムは、カーライルにサーカスを託して自ら引退する場面が描かれています。

これは映画のクライマックスであり、バーナムが家族との時間を大切にしたいという願いを叶えるシーンとなっていると私は思います。

 

【実話】
しかし、実際にはバーナムは亡くなるまでサーカスの運営を続けていました。

バーナムは2度の火災の後、巡回サーカス事業を始め、1891年に亡くなるまで活躍しました。

 

映画『グレイテスト・ショーマン』でのフィリップ・カーライルは、実在の人物ではありません。

映画の終盤でバーナムがフィリップに帽子を渡すシーンは、成功や富を追い求めたバーナムが、家族との時間が何よりも大切だと気づく、映画の大きなテーマを表していると受け取れます。

また、このシーンは、バーナムのサーカスに対する情熱と、彼が成し遂げた偉業を称えるものにもなっているのではないでしょうか。

 



ジェニー・リンドとバーナムのツアーは?

【映画】
映画『グレイテスト・ショーマン』では、バーナムは、スウェーデン人オペラ歌手のジェニー・リンド(レベッカ・ファーガソン)とのアメリカツアーに夢中になります。

しかし、バーナムはリンドに好意を持たれ、スキャンダルに発展

リンドはツアーをキャンセルし、バーナムは家も財産も全てを失ってしまいます

 

【実話】
しかしながら、実在のリンドのアメリカツアーは、バーナムの巧妙なマーケティング戦略によって大成功を収めました。

実際、彼女がアメリカツアーに同意したのは、P.T.バーナムが彼女に大金を約束したからです。

そして、リンドは高額の報酬の大半を故郷のスウェーデンの慈善事業に寄付しているのです。映画のイメージとは違い、実在のリンドは慈悲深く優しい人物だった印象を受けます。

バーナムもツアーでかなりの大金を稼いでおり、破産したわけではなかったんですね。

2人のツアー中止の本当の理由は、バーナムの容赦ないスケジュールにリンドが不満を抱いたからだったのです。

リンドは貞淑な人物として知られているので、2人は恋愛関係ではなかったようです。

リンドとバーナムの実際の別れは友好的で、映画のような険悪なものではなかったと思われます。

 

映画では、バーナムの野心と成功への執着が、最終的には破滅に導くことを表しているのではないでしょうか。

 



フィリップ・カーライルとアンの関係は?

【映画】
映画『グレイテスト ショーマン』では、フィリップ ・カーライル (ザック エフロン)は、空中ブランコ芸人のアン・ウィーラー(ゼンデイヤ)に強く惹かれます。

ですが、当時の社会では、2人は結ばれない関係にあり両親の反対にあってしまいます。

恋の行方が気になるところですが、2人が社会の壁を超えて結ばれるシーンに感動します。

 

【実話】
フィリップとアンの恋は映画の中でも感動的なストーリーですが、完全なフィクションです。

実際には、フィリップとアンは実在せず、架空の人物なのです。

 

現在でも育ちの違いなどで結ばれない恋もありますが、当時の社会では結ばれない恋愛が存在していました。

フィリップとアンは、映画『グレイテストショーマン 』では、社会の壁を超えて結ばれるラブストーリーを伝えてくれたと私は思います。

 

親指トム将軍は22歳でデビューした?

【映画】
映画『グレイテスト・ショーマン』では、バーナムは最初に親指トム将軍、本名チャールズ・ストラットン(サム・ハンフリー)をスカウトします。

22歳で、身長がとても低い青年です。

最初は笑い者にされると断りますが、将軍の服を着て馬に乗れると聞き、サーカス団に入りました。

 

【実話】
実在の親指トム将軍がバーナムにスカウトされたのは、わずか4歳のときでした。

バーナムは親指トム将軍はイングランド出身であり、実年齢よりもはるかに年上であると話をでっち上げて売り出しました。

トムが人々から愛される人気者となったのもバーナムのおかげと言えるかもしれません。

バーナムはトムから慕われていて、2人は良好な友好関係を築いていたと私は思います。

バーナムが財産難になった時には、親指トムが支援を申し出て、ビジネスパートナーとなっているからです。

親指トムは、ショーに出ていた小さな女性と結婚しました。

そして、脳卒中を患い、45歳で亡くなるまで、妻と幸せに暮らしました。

 

将軍の衣装に身を包んだ小人のトムがショーに出てきたら人気者になりそうですし、私も見てみたいです。

映画・実話の両方において、親指トム将軍のパフォーマンスは、見世物とされていたショーに対する大衆の認識を変えたように思います。

 



P.T.バーナムと妻チャリティの関係は?

【映画】
映画『グレイテスト・ショーマン』では、バーナムの妻チャリティ・ハレット・バーナムは、2人の子供を授かります。

リンダとのスキャンダルを起こしたバーナムに愛想をつかし実家に帰ったこともありましたが、バーナムを愛し支えた女性として描かれていると思います。

 

【実話】
実在のチャリティは21歳のときに、19歳のバーナムと結婚しました。

4人の娘をもうけ、そのうち3人は成人まで生き残りました。

自伝の中で、バーナムはチャリティと結婚した日を「世界で最高の女性の一人の夫になった」と述べています。バーナムはチャリティを愛していたんですね。

チャリティは 1873年に亡くなるまで44年間、バーナムを支え続けました

バーナムはチャリティの死後、ナンシー・フィッシュと結婚し、1891年に亡くなるまで一緒に暮らしました。

 

映画と実話では、異なる部分はあるものの、チャリティは亡くなるまでバーナムを愛し支え続けた素敵な女性だったように私には感じられます。

映画での出番はそれほど多くないですが、家族を大切にするという映画のテーマを語る上でも重要な人物ですね。

 



バーナムのサーカスはどうなった?現在も営業してる?

【映画】
映画ではバーナムがカーロイルにサーカスの座を譲り、娘の発表会に向かうところで物語は締めくくられます。

私にはこのシーンは、バーナムが家族を大切にしたいんだなと思えて、感動的なシーンでした。

 

【実話】
実際には、バーナムは引退せずに生涯エンターテイメントの世界で働き続けました。

そして、サーカスは、彼の死後、1907年にリングリング兄弟に売却されました。

その「リングリング・ブラザーズ・アンド・バーナム&ベイリーサーカス」は、146年間途切れることなく運営されていました。しかし、残念ながら、来場者数の減少と運営費の高騰のため、2017年5月21日に閉鎖されました。

閉鎖したのは、映画の公開のわずか7か月前だったんですね。

サーカスが146年間も続いたって歴史もありすごいですよね。

もし映画公開までオープンしていたら、再び人気を博したかもしれないと考えてしまいます。

もしオープンしていたら、私もバーナムが築き上げたサーカスを見てみたかったです。

 


グレイテスト・ショーマンは実話|実在の人物と演者の生まれと出身

映画に登場した、実在の人物と演者の生年月日と出生地を比較しました。

実在の人物 P.T. バーナム
生年月日:1810年7月5日〜1891年4月7日
出身地:アメリカ合衆国コネチカット州ベテル
演じたのは ヒュー・ジャックマン
生年月日:1968年10月12日
出身地:オーストラリア、ニューサウスウェールズ州、シドニー
実在の人物 チャリティ・バーナム
生年月日:1808年10月28日〜1873年11月19日
出身地:アメリカ合衆国コネチカット州ベテル
演じたのは ミシェル・ウィリアムズ
生年月日:1980年9月9日
出身地:アメリカ合衆国モンタナ州カリスペル
実在の人物 ジェニー・リンド
生年月日:1820年10月6日〜1887年11月2日
出身地:スウェーデン、ストックホルム
演じたのは レベッカ・ファーガソン
生年月日:1983年10月19日
出身地:スウェーデン、ストックホルム
実在の人物 トム・サム
生年月日:1838年1月4日〜1883年7月15日
出身地:アメリカ合衆国コネチカット州ブリッジポート
演じたのは サム・ハンフリー
生年月日:1994年頃
出身地:ニュージーランド、オークランド
実在の人物 アニー・ジョーンズ *映画ではレティー・ルッツと改名
生年月日:1865年7月14日〜1902年10月22日
出身地:アメリカ合衆国、バージニア州
演じたのは キーラ・ settle
生年月日:1975年11月5日
出身地:アメリカ合衆国ハワイ州ラエ

P.T. バーナム演じるヒュー・ジャックマンの演技は素晴らしいですが、彼はオーストラリア出身の俳優なんですね。

また、スウェーデン出身のジェニー・リンドは、同国出身のレベッカ・ファーガソンが演じていたんですね。

 


グレイテストショーマンは実話で本当は何があった?まとめ

この記事では、映画『グレイテスト・ショーマン』が、実話で本当は何があったのかについて、映画との違いを比較・考察しました。

映画と実話の違いは、映画のテーマやP.Tバーナムの人物像を理解する上で興味深いものでした。

映画は実話とは異なる部分はあるものの、私たちに夢や感動を与えてくれます。

そして、家族の大切さや自分らしく生きることなど、様々なことを伝えてくれています。

 

グレイテスト・ショーマンが伝えたいことは、こちらの記事にまとめていますので、参考にしてみてくださいね。



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